ボッカとロッカ

This is a work of fiction.

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ロッカへ。

 

 青い人の話です。

 僕が、機械になりたかったころ、行った国のひとつ。青色の人の村。

 村の人、全員、青色です。

 写真は、青い人の村のお祭りです。

 月がいちばん大きい日、青い人は橙色の波をかぶります。

 青い人は、青と橙で、まだらになる。

 橙色の波にぎっしりと、青い人が入ります。

 やがて、それは、波なのか、人なのか、わからない「たぷたぷ」とした、面になる。

 皆、とても不機嫌そうです。

 そうして、しばらくの間、彼ら青い人は、まだらな人として、暮らします。

 自然とまだらはなくなって、青い人は青い人に戻ります。

 でも一度まだらになったら、もう、純粋な青色の青い人ではなくなるのだそうです。

 そのことが、いいとかわるいとかではなく、です。

 僕は、その違うはわからない。

 そして、たまに、全部が橙色になってしまう人います。その人はなぜか、もう青い人にはなれません。そして、村を去っていくか、埋められます。そうして村に平和や幸福がやってくるのでした。

 

 僕は写真は撮りません。

 でも、もし、ロッカが、クマになるのだとしたら、人の形をしている今、撮るべきなのか?

 でも、写真に残したら、ロッカはそこに、すがるかもしれない。

 青いひとたちの村には、鏡はない。

 どちらにしても、僕は、ロッカを、とてもいいと思う。

 クマのロッカも、今のロッカも、とてもいい。

 でもロッカがクマになったとき、僕は、どんな僕?

 

 ロープウェーができたら、僕はここを去ります。

 僕は、また、機械に負ける。

 でも僕は機械になりそこねて、ロッカに会えた。

 

 ままならないものです。

 

 もう一枚は、オーロラの写真です。オーロラについて、説明したいけど、それには僕の言葉の力が及ばない。いつか見に行って欲しいと思います。

 

 僕の好きな、この国の早口言葉を唱えたら、今日はもう寝ます。

 

 傷つかないきつつき、傷つかないきつつき、傷つかないきつつき。